「サイディングとは?」特徴や予算、メリット、デメリットなどを解説

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サイディングは外壁や屋根に頻繁に使われる素材です。今回はサイディングの特徴やメリット、デメリット、施工費用、メンテナンスについてお伝えします。これから住宅を建てる方、リフォームを検討している方などサイディングが気になる方はぜひ最後までご覧ください。

サイディングの特徴

サイディングは日本でもメジャーな板状の素材です。素材の溝をコーキングで埋めて防水加工を施します。素材により耐用年数が異なりますが、一般的には20〜40年程度といわれています。

製品は工場で生産されるため品質が一定であり、取り扱いをしているメーカーの数も多いです。素材により見た目の雰囲気やメンテナンスの時期が異なるため、いくつかの選択肢の中から好みに合わせて選ぶことになります。

窯業系サイディングについて

窯業系のサイディングは80%がセメント、20%が繊維室や増量材で作られています。日本の住宅の多くを占めているといわれているほど需要の高い素材です。

窯業系サイディングのメリット

多くの人にとって使いやすい窯業系サイディングのメリットをお伝えします。

・バリエーションが豊富

窯業系のメリットは商品数が多くて種類も豊富なため、好きなデザインの素材を選びやすいことです。建物の外観の印象を左右する外壁材にこだわりたいという方も、窯業系サイディングは好みの素材を選びやすいです。

・施工費用が安い

窯業系サイディングはコストパフォーマンスが良く、他の外壁材よりも施工費用を含めて安いです。とにかくコストを抑えたいという方にもおすすめの素材です。

窯業系サイディングのデメリット

窯業系サイディングをいい状態で長く使うためにもデメリットを抑えていきましょう。

・吸水性が高い

防水機能がありません。そのため防水機能を高めるために塗装が必要になります。経年劣化や衝撃による傷、ひび割れなどから内部に水が入り込まないように定期的な塗装が必要不可欠です。

・蓄熱性が高い

窯業系サイディングボードに使われるセメントは熱をためてしまう性質を持っているので、暑い日は外気温に影響されやすいです。塗装の際に遮熱性や断熱性の高い塗料を選ぶのもおすすめです。

金属系サイディングについて

鉄板やガルバリウム剛板などの金属の素材を使っています。金属系の中にもいくつか種類がありますが共通する特徴をお伝えします。

建築士

金属系サイディングのメリット

日々の平穏な生活を守ってくれる金属系サイディングに共通するメリットを2つお伝えします。

・頑丈なつくり

耐久性が高い上に、耐震性にも優れています。またひび割れにも強く、破損による修繕の費用もかかりにくいため、防音性も高いため生活音の漏れが気になる場合にも良いです。

・断熱性が高い

室内の温度を一定に保つため暖房や冷房効率を上げたい場合に適した素材です。凍害にも強いため寒冷地での使用もおすすめです。

金属系サイディングのデメリット

金属系サイディングにもデメリットが存在します。あらかじめ確認しておくことで素材を長持ちさせることにつながります。

・デザイン性が低い

デザインの幅が狭いため気に入ったものを選ぶのが難しい場合があります。またメタリックなデザインになるため好みが分かれます。

・傷がつきやすい

強度が高いですが傷などがつきやすいという特徴があります。金属系サイディングは錆びやすいため内側の素材が見えてきたら早めのメンテナンスが必要です。

木質系サイディングについて

木質系サイディングとは文字通り木材を使った外壁材です。自然な良さが感じられ安定した人気があります。

木質系サイディングのメリット

唯一自然界にある素材を使っており都会などで自然の温もりや癒しを求めている方などから人気があります。そんな木質系サイディングのメリットを紹介します。

・見た目がおしゃれ

人気の理由は自然の木を使った味のある見た目です。人工的に作られた木目調のサイディングとは異なる風合いが出ます。木目が唯一無二のデザインを表現し、経年劣化していく様子も愛着が感じられます。

・断熱性が高い

断熱性が高い上に熱がこもりにくいという良いとこ取りの素材です。高低差の激しい地域や、夏の暑さや冬の寒さの影響を小さくしたい方におすすめの素材です。

木質系サイディングのデメリット

耐久性などを追求して人工的に作られた他の素材と比較すると劣化しやすいというデメリットがあります。原因を2つに分けて解説します。

・水に弱い

水に弱いため定期的なメンテナンスを怠ると雨水が浸透してしまいます。防水性の高いウエスタンレッドシダーのシェアも増えていますが、湿気に弱いためあらかじめ水はけなどの確認が必要です。

・防火性が低い

木材なので火に弱いです。防火性を高めるために特殊加工を施した素材もありますが、費用が高くなります。ただし特殊加工を施した素材は準防火地域にも対応できるものもあります。

樹脂系サイディングについて

塩化ビニールを主原料としているサイディングです。日本では1996年ころから扱われており特に寒さに強い地域などに適した素材です。

樹脂系サイディングのメリット

樹脂系サイディングは高機能な素材です。耐久性にも優れており大切な建物を守るのに優れています。

・素材が軽い

樹脂系サイディングは素材自体が軽いため建物への負担が少ないです。そのため地震が起きた際の被害も抑えられます。リフォームの際も既存のものに重ねて施工でき費用を抑えられます。

・変色が少ない

素材自体に色がつけられているために色落ちなどの心配がありません。施工当時の状態をなるべく長持ちさせたい方にとって魅力的な素材です。

樹脂系サイディングのデメリット

機能性の高い樹脂系サイディングにもデメリットがあります。自分にあった素材なのかを見極めるためにもデメリットを確認しましょう。

・扱える業者が少ない

国内シェア1%程度と利用率が低いです。そのため扱っている業者が少ないというデメリットがあります。また気温の影響で素材が伸縮してしまうため、難易度の高い素材であることも取扱業者が少ない理由です。

・デザインや色展開が少ない

好みにぴったり合った商品を探しにくい場合があります。シンプルな外観が好みの方にはおすすめですが、こだわりたい方にとってはあまり適していない素材といえます。

サイディングの費用やメンテナンスについて

サイディングの費用は表の上から順番に安くなっています。そのため初期費用をなるべく安くしたい方はまず窯業系サイディングを検討すると良いです。

 材料費耐用年数メンテナンス
窯業系4,000〜5,000円/㎡20〜40年8〜15年
金属系3,000〜9,000円/㎡20〜30年10〜15年
木質系6,000〜10,000円/㎡15〜30年3〜10年
樹脂系8,000〜10,000円/㎡20〜50年20〜30年
※状況によりことなります。

耐用年数を記載していますがこれは適切にメンテナンスをした場合の長さです。長く使うためには定期的な塗装やコーキングなどにより防水機能を高めるためのメンテナンスは必須です。メンテナンスを怠ると雨水などが侵食して素材の劣化が早まってしまいます。

サイディングについて知り適切な素材を選びましょう

今回はサイディングの特徴や、素材ごとのメリットやデメリット、費用やメンテナンスについお伝えしました。素材によって性質が異なるため、お住まいの地域や好みによって選びましょう。

サイディングは基本的にメンテナンスが必要です。中には「メンテナンスは不要」などとうたって安心させようとする業者もいるため、業者選びには注意が必要です。知識と経験が豊富な業者を選ぶことで安心して施工を任せられます。

建築士
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