外壁塗装

「ALCって?」特徴や予算、メリット、デメリットなどを徹底解説

ALCは優れた外壁材として知られています。機能的であるがゆえに幅広く利用されています。

しかし名前からはどのような建材なのかを想像しにくいため

疑問を解決すべく分かりやすく解説します。

外壁材としてALCを検討している方もぜひ後悔のない選択ができるように、一緒にみていきましょう。

ALCとは

ALCは他の外壁材と比較しても、とても魅力的な建材です。外装建材として昭和50年代ころより使われています。多くの建物で使われており、新しくビルや住宅を建てる際に検討される建材です。

1.ALCの特徴

ALCは「Autoclaved Lightweight aerated Concrete(軽量気泡コンクリート)」の略称です。JIS規格(JIS A 5416)に適合しているものが商品化されているため、高い精度で品質が管理されています。

ALCには厚みが2種類存在します。薄型は35mm〜75mmで、主に木造や鉄骨造の建物に利用されています。厚型は75mm以上であり、鉄骨蔵や鉄筋コンクリート造に使用されているという違いがあるのです。

2.ALCの費用

ALCの費用は5,500〜7.200円/㎡です。足場代などを除いた材料費のみで計算すると、30平米の住宅であれば材料費で約150〜250万円かかることになります。

またALCには外壁塗装が必要不可欠ですので、塗装費用も紹介します。

塗料耐用年数費用相場
ウレタン8〜10年1,700〜2,200円/㎡
シリコン10〜15年2,300〜3,500円/㎡
フッ素15〜20年3,800〜4,800円/㎡
無機20〜25年4,300〜5,500円/㎡

耐用年数が長いほど費用相場は高くなります。1度の塗装の費用を安く抑えることも大切ですが、耐用年数が長いほどメンテナンスの手間が省ける上に、足場代などの塗装にかかる経費を節約できます。

建築士

ALCのメリット

1.耐久性が高い

ALCは耐用年数が50〜60年といわれています。パルプ材や木繊維などの有機物が含まれていないため、乾燥や熱に強いという特徴があるのです。ひび割れや反りなどのトラブルが少なく、長年使う建材としてもってこいです。

住宅はもちろんですが、大型の建物にも使われることが多いです。建て替えなどをせず、なるべく長く継続して建物を使っていきたい方におすすめの建材です。耐用年数の高いALCをなるべく長く持たせるためには、定期的なメンテナンスが大切です。

2.火に強い

ALCは耐火性が高いため住宅などの使用に向いています。珪石、生石灰、セメントなどの無機物からできているため燃えにくいのです。また有害物質が発生しないので、健康や環境への悪影響を防止できる点も魅力です。

ALCには気泡が含まれていることも、燃えにくくいといわれる理由になります。万が一火災が発生しても広がりにくいため、近隣の住宅なども含めた建物や命を守ってくれる強い味方なのです。

3.遮音性が高い

ALCは防音効果が高いというメリットもあります。防壁材として新幹線のホームや電車、自動車の騒音対策のために使われているほどです。ALC自体に無数の気泡が含まれている上に厚みがあるため、音を通しにくいのです。

近隣トラブルの原因をなるべく排除しつつ、プライバシーも守りながら快適に生活できます。もし小さい子供がいたり楽器を演奏したりなど、音が漏れやすい生活を送る場合におすすめの建材です。また道路沿いなど周辺の音が聞こえやすい立地条件の建物にも適しています。

ALCのデメリット

魅力の多いALCにもデメリットが存在するため、後悔しないためにも事前に確認しておきましょう。

1.他のコンクリートと比較すると強度が低い

建材の中で特に強度が弱いわけ訳ではありません。ただし同じ厚みの他のコンクリートと比較すると強度が劣ってしまいます。

仕上げに使う材料は基本的に鉄筋コンクリート建物に使用されるものと同じです。しかしALCは表面の付着力が弱くより弱いシーリング材を使用することになるため、耐久性が劣ってしまうのです。

2.防水性が低い

ALCは水に弱いという特徴があります。コンクリートは耐水性の高い健在として知られていますが、ALCは気泡が多く含まれているがゆえに水を吸収しやすいのです。長時間水に触れていることで内部まで浸透していきます。

もし水に直接触れてしまうとひび割れが発生して急速に劣化してしまうため、塗装などの定期的なメンテナンスが欠かせません。また寒冷地においてALCが水分を吸収してしまうと、やがて水分が凍って剥がれ落ちてしまう危険性があります。

3.建物のつなぎ目が多くなる

ALCは塗るのではなく貼り付けていくタイプの建材であるため、つなぎ目ができてしまいます。サイディングなども同じように貼り付けていくタイプですが、ALCはサイズが小さいためより多くの枚数が必要になり、つなぎ目も増えてしまうのです。

つなぎ目が多いということは、それだけ水が入り込んだり劣化したりするリスクがあります。つなぎ目へシーリングなどを施すことでコーティングすることで、防水対策を怠らないことが重要になります。

ALCのメンテナンス

定期的なメンテナンスを行うことで、ALCのデメリットを補うことができます。ALCを守るためのメンテナンス方法を2つ解説します。

1.シーリング

シーリングは経年劣化するため、適切な厚みが保たれているかどうかを定期的に確認し、メンテナンスしましょう。ALCパネルの目地をシーリング材で埋めることで、ALCパネルを長持ちさせることにつながります。

シーリングのメンテナンスの方法には2つあります。既存のシーリングの上に塗っていく「増し打ち」と、既存のシーリング材を剥がしてから新しくシーリング材を打ち直す「打ち替え」です。どちらが適切かは業者などに現地調査してもらった上で決めることになります。

2.外壁塗装

外壁塗装をすることでALCの劣化を防げます。塗装をすることでALC自体はもちろんですが、シーリング材も保護するのです。外壁塗装の際にはシーリングのメンテナンスを併せて行うことでより強度が増します。

ALCの外壁塗装の仕上げに使う塗料は、防水性や弾性の高いものがおすすめです。また基本的には3回塗りになりますが、特に1回目の塗装の際にはALCと合っている塗料を選ぶことで塗料の性能も発揮されやすくなります。

建築士

STOの特徴や費用、メンテナンスについて解説!メリットやデメリットも

STOはとても性能が高い塗料であり、世界中で多くの人々から愛されています。しかし、日本においてはそこまで多く使われていないため、

「STOってどんな塗料なの?費用はどのくらい?」

「STOのメリットやデメリットを知ってから検討したい」

などという疑問や要望をお持ちの方もいるかと思います。

今回の記事では、STOの特徴や予算、メンテナンス、メリット、デメリットについて、これからSTOを検討する方が納得して業者へ依頼できるよう、詳しく解説していきますのでぜひ最後までご覧ください。

STOとは

STOの特徴や費用、メンテナンスについて解説します。STOは日本以外の多くの国で使われており、さまざまな環境に適応する塗料です。まずはそんなSTOの基礎情報を知ることで、これから採用するかどうかを検討していきましょう。

STOの特徴

STOは95カ国もの間で使われている、世界シェアナンバー1の塗料です。日本では馴染みの少ない塗り壁の塗料であるため、耳にする機会はそう多くはありませんが世界的には高い知名度を誇るのです。

STOは1835年にドイツのバーデン=ヴュルテンベルク州で、石灰セメントをつくる工場として創業したSto SE&Co.KGaAにより開発されました。水性のアクリル樹脂の入った漆喰であり、さまざまな環境下で使われています。

STOの施工、メンテナンス費用

STOの初期費用は約150万円程、サイディングが約100万円程であることを考慮すると、少し割高になります。

しかしSTOは定期的な塗り替えなどがほとんど不要という魅力があります。STOは耐用年数が20年を超えるといわれており、ほぼメンテナンスフリーな塗料なのです。トータルコストを考慮すると、経済的にも優れているといえます。

ただしもし汚れが付着してきたり、はっ水効果が落ちてきたりした場合には塗り替えが必要なこともあります。もし塗り替えをする場合には、現在とは異なる色を選択することで雰囲気を一新することも可能です。

建築士

STOのメリット

STOのメリットを3つお伝えします。STOは他の外壁塗料のデメリットをカバーしている優れものです。デザインと機能性のいずれも優れており、あらゆる需要を満たしてくれます。大切な家の美しい外観を維持し、安全に暮らしたい方へもってこいの塗料です。

見た目が美しい

塗り壁であるSTOはつなぎ目ができません。塗装した場所の全体を見渡しても、均一できれいな仕上がりになりやすいのです。

またSTOは調合しながら好みの色合いへ近づけられます。900色ものラインナップを展開していることもあるため、外観のデザインにこだわりたい方に持ってこいの塗料です。展開している色の数は業者によるため、希望の色があれば事前に相談をしておくと安心です。

はっ水効果がある

STOは水滴を弾き、水滴は汚れの粒子を弾きながら落下するため、外壁に付着したほこりなどを洗い流してくれるのです。雨が降るたびに外壁の汚れを落としてくれるので、きれいな外観を保ちやすいです。

注意点として、自然についてしまった雨だれはこすり取らないようにします。塗料に含まれる樹脂が隆起することで水分子を転がしているため、摩擦により樹脂が乱れるとはっ水効果が低下してしまうのです。付着した水滴は無理にこすり取らずに、自然としたたり落ちたり蒸発したりするのを待ちます。

ひび割れに強い

STOは塗装後に安定した状態を保ちやすく、ひび割れの心配が少ないです。壁全体を覆うメッシュが壁の歪もうとする力を押さえ込み、乾燥によるひび割れを抑える効果があるのです。

またSTO専用の下地用モルタルであるベースコートも、ひび割れを抑制するはたらきをします。密着度が高いため、建物を包帯のようにぴったりと包み込むことで、動きを大幅に抑えてくれるのです。より建物を頑丈にしてくれ、ひび割れから守ります。

マニュアル化された塗装方法により施工されていれば、経年劣化によりひび割れ件数が増えることが少ないとされています。そのためマニュアルに沿って施工してくれる業者選びが大切です。

STOのデメリット

日々進化を遂げ様々なニーズへ対応しているSTOですが、信頼できる業者へ依頼するには、事前にデメリットを知っておくことが大切です。

塗装ができる業者が少ない

STOを扱っている業者が少ないため、お住まいの地域で依頼できる業者を探しにくいという特徴があります。日本の新築の建物では、塗り壁の建物は約10%程度といわれているため、率先して施工する業者が少なくなってしまうのです。

また納得のいく仕上がりのためには、知識と経験のある業者へ依頼することが大切です。推奨されたマニュアル通りに施工しなければ、STOの強みの恩恵を受けることも難しくなってしまいます。STOのメリットを享受するためには、信頼できる業者探しが大切です。

初期費用が高い

STOはサイディングと比較するとトータルコストは安くなります。しかし初期費用が高いため、どうしても目先の出費が気になり、手を出しにくいというデメリットがあるのです。

ただし耐用年数が長い上にメンテナンスフリーであることが多いため、建物を長く使っていきたい方にはもってこいの塗料になります。

建築士

「SGLとは?」特徴や、メリット、デメリットなどを徹底解説

ガルバリウム剛板を進化させたSGL(スーパーガルバリウム剛板)。その性能の高さから徐々に世の中へ浸透しつつあり、採用しているメーカーや業者も増えています。名前を聞いたことがあっても、疑問をお持ちの方も多いかと思います。

そこで今回は、特徴や、メリットとデメリットも詳しく解説します。SGLでの施工を検討している方も、知識を身につけていきたい方もぜひ最後までご覧ください。

SGLの特徴

SGLは外壁材や屋根材としてとても重宝されています。高い耐久性から需要が増しており、今後の新築やリフォームの際にはぜひ意識していただきたい素材です。

SGLは「GL(ガルバリウム剛板)」に、ガルバリウム剛板のめっき部分にマグネシウムを加えることで防錆効果を高めた素材です。

SGLは耐用年数が30〜50年といわれており永く使い続けられます。それに伴いメーカーの保証期間も伸びているため安心です。メーカーや業者によりますが、例えば塗膜は15年、穴あきは20年の保証が付いていることがあります。

SGLのメリット

耐食性がある

ガルバリウム剛板が亜鉛+アルミでできていたのに対し、SGLではさらに2%のマグネシムが含まれています。水に溶けにくく保護効果が高い上に、腐食電流を抑制する効果も期待されています。そのため耐食性に優れた素材として重宝されているのです。

特にガルバリウム剛板の弱点であった傷や切断部分からの腐食を防ぎ、耐食性は高くなっています。亜鉛よりもイオン化しやすいとされるマグネシウムの働きにより、犠牲防食作用が働き腐食から守ります。また保護皮膜の安定性を向上させる働きもあるため、より耐食性が期待できるのです。

塩害に強い

ガルバリウム剛板は塩害に弱かったため、沿岸地域では使われにくいというデメリットがありました。しかしSGLは重塩害地域以外の塩害地域では使えるように耐久性が増しています。

SGLになってからは保証対象が拡大し、海岸から500m以上であることもあります。ガルバリウム剛板では海岸から5000m以上が保証対象であったため10分の1の近さにまでなりました。従来は検討の余地がなかった住宅でも使用しやすいように進化したのです。

費用対効果が高い

ガルバリウム剛板よりも耐用年数が長い分、1年当たりのメンテナンス費用は数千円程度安くなります。足場を組むなどの工程はガルバリウム剛板もSGLも変わりませんが、SGLの方が耐用年数は長いため費用対効果がより高いのです。

もしSGLを塗装する場合は耐用年数の長さに合わせて、15年程度の耐用年数のある耐久性のあるフッ素を使用するのがおすすめです。耐用年数が長い分だけ他の塗料よりも値段が高めですが、安い塗料による定期的なメンテナンスは施工費用がかさむ上に手間がかかってしまいます。そのためSGLの塗装にはフッ素塗料など耐用年数が長いものが適しています。

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SGLのデメリット

遮熱性や断熱性を高くする対策が必要

SGLはガルバリウム剛板と同様に遮熱性や断熱性が弱いです。そのため地域の気候や気温などに応じて塗料を工夫したり、リフォームを施したりすることが必要になります。

例えばリフォームなどの際に遮熱性が高い塗料を使うことで、2〜3℃程度室温を下げられます。

一方で断熱性を高めたい場合には、屋根の下地板の裏側に断熱材を仕込む屋根裏断熱という方法があります。また天井の裏側に断熱勢を施工する天井断熱もおすすめです。

定期的なメンテナンスが必要

SGLの劣化症状は錆びが主な原因です。ガルバリウム剛板よりも錆びにくいものの、けっして錆びないというものではありません。適切な時期にメンテナンスをしなければ、耐用年数が縮まってしまいます。

特殊なコーティングをすることで錆を防いでいるため、塗料の耐用年数に応じた時期に塗装の知識と経験が豊富な業者へ依頼しましょう。もしめっきにへこみや傷がある場合はそこから急速に劣化してしまう危険性があるため業者へ診てもらうと安心です。

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「漆喰とは?」特徴やメリット、デメリットなどを徹底解説

漆喰は外壁材としても魅力な素材です。機能的な上に見た目が美しいため憧れを持つ方も多いです。

新たに住宅を建てる方からリフォームを検討している方まで、最適な選択ができるように一緒に確認していきましょう。

漆喰とは

漆喰の原料や特徴を解説します。漆喰にはいくつか種類がありますが、外壁材として使われることの多いものを深堀りします。

漆喰の特徴

漆喰とは石灰を主原料とした石灰系材料とされる自然由来の外壁材です。和風から洋風まで幅広い建物に適しており、世界の各国で使われています。

漆喰は種類が豊富ですが、外壁に使われるものは主に4種類です。

種類特徴
本漆喰・日本では古くから一般的に使われている・漆喰本来の高級感がある真っ白な色をしている・消化灰と海藻、麻繊維、のりを混ぜてつくられている
土佐漆喰・厚塗りであり防火性や耐久性が高い・降水量の多い高知県の気候に適している・施工後から色が変化する(クリーム色→少し黄味のある白)・消化灰とわら、水を混ぜてつくられている
琉球漆喰・断熱性や調湿機能が優れており、台風が多暑さの厳しい沖縄の気候に適している・わらの割合が土佐漆喰よりも多く、濃い黄色〜薄茶色をしている・生石灰とわら、水を混ぜてつくられている
西洋漆喰・耐用年数が100年を超える・消石灰、大理石、砂などを混ぜてつくられている

また漆喰と比較される珪藻土は軽装という植物プランクトンの化石が原料です。漆喰よりも調湿効果が高いですが、耐久性は漆喰の方が優れています。

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漆喰のメリット

経年劣化しにくい

漆喰は耐久性が高い素材です。耐用年数は100年を超えるといわれています。また年数が経つほどより耐久性が増します。気硬化性という性質をもっている漆喰は、二酸化炭素を吸収することでより硬くなるのです。

漆喰は昔から日本にとどまらずあらゆる国の建築物に使われてきた素材の1つです。城や古蔵に使われてきた歴史的背景からも、その耐久性の高さが伺えます。

抗菌性がある

漆喰は水分や湿気を吸収して吐き出す性質を持っています。湿度を調整してくれる上に、ホルムアルデヒドなど体に外を与える物質を分解してくれます。

また漆喰の主原料である石灰石はアルカリ性であり、菌を死滅させる効果を持っています。また、人の体臭や排水口の臭いなどの酸性の臭いを中和し、消臭する効果も期待できます。

耐火性がある

漆喰は燃えない素材です。
漆喰は昔から城などにも使われ、防火性の高い安全な建物をつくる上で役立てられています。

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漆喰のデメリット

施工時間と手間がかかる

養生後は下塗りと仕上げ塗りをしますが、十分な乾燥期間を設ける必要があるのです。例えば30坪の住宅であれば漆喰を乾燥させるだけでも2〜3週間必要です。

漆喰は工程も多い素材であり、現代は普及しているモルタルや窯業系サイディングと比較すると1.5〜3倍ほどの施工期間がかかります。ただし他の素材のように何度も張り替える必要はないため、なるべく長持ちする素材を希望する場合に適した素材といえます。

傷やひび割れが起きやすい

尖ったものでこすってしまうと傷が付いてしまいます。デリケートなため生活しながら気をつける必要があります。また、地震などの揺れによりひび割れする可能性もあります。

漆喰の施工ができる業者が少ない

漆喰塗りができる業者が少ないため、世の中に普及しにくいといわれています。漆喰は職人の技術力により仕上がりに差が出てしまうため、熟練した職人のいる業者へ依頼することが大切です。

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「サイディングとは?」特徴や予算、メリット、デメリットなどを解説

サイディングは外壁や屋根に頻繁に使われる素材です。今回はサイディングの特徴やメリット、デメリット、施工費用、メンテナンスについてお伝えします。これから住宅を建てる方、リフォームを検討している方などサイディングが気になる方はぜひ最後までご覧ください。

サイディングの特徴

サイディングは日本でもメジャーな板状の素材です。素材の溝をコーキングで埋めて防水加工を施します。素材により耐用年数が異なりますが、一般的には20〜40年程度といわれています。

製品は工場で生産されるため品質が一定であり、取り扱いをしているメーカーの数も多いです。素材により見た目の雰囲気やメンテナンスの時期が異なるため、いくつかの選択肢の中から好みに合わせて選ぶことになります。

窯業系サイディングについて

窯業系のサイディングは80%がセメント、20%が繊維室や増量材で作られています。日本の住宅の多くを占めているといわれているほど需要の高い素材です。

窯業系サイディングのメリット

多くの人にとって使いやすい窯業系サイディングのメリットをお伝えします。

・バリエーションが豊富

窯業系のメリットは商品数が多くて種類も豊富なため、好きなデザインの素材を選びやすいことです。建物の外観の印象を左右する外壁材にこだわりたいという方も、窯業系サイディングは好みの素材を選びやすいです。

・施工費用が安い

窯業系サイディングはコストパフォーマンスが良く、他の外壁材よりも施工費用を含めて安いです。とにかくコストを抑えたいという方にもおすすめの素材です。

窯業系サイディングのデメリット

窯業系サイディングをいい状態で長く使うためにもデメリットを抑えていきましょう。

・吸水性が高い

防水機能がありません。そのため防水機能を高めるために塗装が必要になります。経年劣化や衝撃による傷、ひび割れなどから内部に水が入り込まないように定期的な塗装が必要不可欠です。

・蓄熱性が高い

窯業系サイディングボードに使われるセメントは熱をためてしまう性質を持っているので、暑い日は外気温に影響されやすいです。塗装の際に遮熱性や断熱性の高い塗料を選ぶのもおすすめです。

金属系サイディングについて

鉄板やガルバリウム剛板などの金属の素材を使っています。金属系の中にもいくつか種類がありますが共通する特徴をお伝えします。

建築士

金属系サイディングのメリット

日々の平穏な生活を守ってくれる金属系サイディングに共通するメリットを2つお伝えします。

・頑丈なつくり

耐久性が高い上に、耐震性にも優れています。またひび割れにも強く、破損による修繕の費用もかかりにくいため、防音性も高いため生活音の漏れが気になる場合にも良いです。

・断熱性が高い

室内の温度を一定に保つため暖房や冷房効率を上げたい場合に適した素材です。凍害にも強いため寒冷地での使用もおすすめです。

金属系サイディングのデメリット

金属系サイディングにもデメリットが存在します。あらかじめ確認しておくことで素材を長持ちさせることにつながります。

・デザイン性が低い

デザインの幅が狭いため気に入ったものを選ぶのが難しい場合があります。またメタリックなデザインになるため好みが分かれます。

・傷がつきやすい

強度が高いですが傷などがつきやすいという特徴があります。金属系サイディングは錆びやすいため内側の素材が見えてきたら早めのメンテナンスが必要です。

木質系サイディングについて

木質系サイディングとは文字通り木材を使った外壁材です。自然な良さが感じられ安定した人気があります。

木質系サイディングのメリット

唯一自然界にある素材を使っており都会などで自然の温もりや癒しを求めている方などから人気があります。そんな木質系サイディングのメリットを紹介します。

・見た目がおしゃれ

人気の理由は自然の木を使った味のある見た目です。人工的に作られた木目調のサイディングとは異なる風合いが出ます。木目が唯一無二のデザインを表現し、経年劣化していく様子も愛着が感じられます。

・断熱性が高い

断熱性が高い上に熱がこもりにくいという良いとこ取りの素材です。高低差の激しい地域や、夏の暑さや冬の寒さの影響を小さくしたい方におすすめの素材です。

木質系サイディングのデメリット

耐久性などを追求して人工的に作られた他の素材と比較すると劣化しやすいというデメリットがあります。原因を2つに分けて解説します。

・水に弱い

水に弱いため定期的なメンテナンスを怠ると雨水が浸透してしまいます。防水性の高いウエスタンレッドシダーのシェアも増えていますが、湿気に弱いためあらかじめ水はけなどの確認が必要です。

・防火性が低い

木材なので火に弱いです。防火性を高めるために特殊加工を施した素材もありますが、費用が高くなります。ただし特殊加工を施した素材は準防火地域にも対応できるものもあります。

樹脂系サイディングについて

塩化ビニールを主原料としているサイディングです。日本では1996年ころから扱われており特に寒さに強い地域などに適した素材です。

樹脂系サイディングのメリット

樹脂系サイディングは高機能な素材です。耐久性にも優れており大切な建物を守るのに優れています。

・素材が軽い

樹脂系サイディングは素材自体が軽いため建物への負担が少ないです。そのため地震が起きた際の被害も抑えられます。リフォームの際も既存のものに重ねて施工でき費用を抑えられます。

・変色が少ない

素材自体に色がつけられているために色落ちなどの心配がありません。施工当時の状態をなるべく長持ちさせたい方にとって魅力的な素材です。

樹脂系サイディングのデメリット

機能性の高い樹脂系サイディングにもデメリットがあります。自分にあった素材なのかを見極めるためにもデメリットを確認しましょう。

・扱える業者が少ない

国内シェア1%程度と利用率が低いです。そのため扱っている業者が少ないというデメリットがあります。また気温の影響で素材が伸縮してしまうため、難易度の高い素材であることも取扱業者が少ない理由です。

・デザインや色展開が少ない

好みにぴったり合った商品を探しにくい場合があります。シンプルな外観が好みの方にはおすすめですが、こだわりたい方にとってはあまり適していない素材といえます。

サイディングの費用やメンテナンスについて

サイディングの費用は表の上から順番に安くなっています。そのため初期費用をなるべく安くしたい方はまず窯業系サイディングを検討すると良いです。

 材料費耐用年数メンテナンス
窯業系4,000〜5,000円/㎡20〜40年8〜15年
金属系3,000〜9,000円/㎡20〜30年10〜15年
木質系6,000〜10,000円/㎡15〜30年3〜10年
樹脂系8,000〜10,000円/㎡20〜50年20〜30年
※状況によりことなります。

耐用年数を記載していますがこれは適切にメンテナンスをした場合の長さです。長く使うためには定期的な塗装やコーキングなどにより防水機能を高めるためのメンテナンスは必須です。メンテナンスを怠ると雨水などが侵食して素材の劣化が早まってしまいます。

サイディングについて知り適切な素材を選びましょう

今回はサイディングの特徴や、素材ごとのメリットやデメリット、費用やメンテナンスについお伝えしました。素材によって性質が異なるため、お住まいの地域や好みによって選びましょう。

サイディングは基本的にメンテナンスが必要です。中には「メンテナンスは不要」などとうたって安心させようとする業者もいるため、業者選びには注意が必要です。知識と経験が豊富な業者を選ぶことで安心して施工を任せられます。

建築士

ガルバリウム鋼板の特徴、メリット・デメリット、費用について

「ガルバリウム鋼板にはどんな特徴があるの?」
「ガルバリウム鋼板のメリット、デメリットを知りたい」
という要望をお持ちの方も多いかと思います。

ガルバリウム鋼板は特殊な加工を施した素材です。耐久性の高さから外壁や屋根などによく使われています。
ただ、たくさんの魅力がある一方、その性能について過度に謳うような情報もあるため、新たに採用したりメンテナンスしたりする際には注意が必要です。

今回はガルバリウム鋼板の特徴や施工費用に加えて、メリット・デメリットを解説するのでぜひご覧ください。

ガルバリウム鋼板とは

ガルバリウム鋼板は1972年にアメリカで誕生した素材です。耐久性に優れているため日本でも多くの建物で使われ始め、屋根や外壁で需要が多いです。

ガルバリウム鋼板の特徴

ガルバリウム鋼板はアルミニウム55%、亜鉛43.4%、シリコン1.6%で構成されたメッキ鋼板です。強度と加工のしやすさを両立した素材で、建築材料の一つとして使われています。メッキに使われているアルミニウムは錆びにくく、熱に強いです。亜鉛は深い傷から鋼板を守る役目を果たしています。

ガルバリウム鋼板の費用

外壁をガルバリウム鋼板にする際の材料費は、目安4,300〜5,300円/㎡です。さらに足場代や人件費などを含めた施工費用は、10,000円/㎡前後になります。正確な費用は依頼する業者によるため、事前に業者へ見積もりを依頼して確認しましょう。

ガルバリウム鋼板はデリケートな素材のため、慎重に扱う必要があります。具体的には、他の金属から遠ざけたり(触れると錆びてしまうため)、湿気を逃したりと手間が必要で、そのため他の建材より施工費用が高くなります。

ガルバリウム鋼板のメンテナンス費用

ガルバリウム鋼金をより長く使うためには、定期的に塗装する必要があります。費用相場はウレタン塗料が1,500〜2,200円/㎡、シリコン塗料が2,500〜3,200円/㎡、フッ素塗料が3,500〜4,000円/㎡です。

また上記の費用に加えて、洗浄が100〜200円/㎡、足場代が700〜800円/㎡ほどかかります。屋根は足場代が外壁よりかさむため、費用が高めです。外壁塗装だけにすれば費用は抑えられますが、いずれ屋根も塗装が必要になるため、一度で済ませてしまうと良いです。

(費用はすべて目安です。実際の価格は業者に確認してください)

建築士

ガルバリウム鋼板のメリット

ガルバリウム鋼板のメリットを3つ解説します。

1. 錆びにくい

ガルバリウム鋼板は金属の素材にもかかわらず、錆びにくいというメリットがあります。錆に強いアルミニウムを主原料としたメッキを施しているため水や酸性雨に強いです。

さらにガルバリウム鋼板は隙間が少ないため、防水性が高いというメリットもあります。窯業系のサイディングやALCの外壁よりも水が染み込みにくく、雨漏りを防ぎます。

2. 耐用年数が長い

ガルバリウム鋼板は耐用年数が目安20〜25年と長いです。錆びてしまったり、穴が空いたりしなければ、40年以上保つ場合もあります。

ただ、ガルバリウム鋼板は消耗品のため交換が必要になります。また耐久性を維持するためには、定期的な塗装が必要です。期間は10〜15年を目安にすると良いでしょう。ただ、色あせが目立ってきたり傷や穴などが生じたりした際にも、塗料の機能が落ちてきてしまっている可能性が高いため、塗り替えを検討しましょう。

3. 耐震性が高い

建物は軽いほど耐震性が高まります。ガルバリウム鋼板は軽い素材のため、耐震性の面でも優れています。

屋根の葺き替えでは、カバー工法などによく使われます。これは古い屋根材の上に新しい屋根材をかぶせる方法で、工事費用を抑えながら屋根の補強ができます。屋根材が二重になるため通常の屋根材だと重くなり耐震性が犠牲になりやすいため、比較的軽量なガルバリウム鋼板が採用されやすいです。

建築士

ガルバリウム鋼板のデメリット

続けてガルバリウム鋼板のデメリットです。業者選びにも役立つので、押さえておいてください。

1. 傷つきやすい

ガルバリウム鋼板はメッキの塗膜が薄いため、傷つきやすいデメリットがあります。不慮の事故で傷がつき、中の金属が剥き出しになってしまった場合、そこから錆びてしまう危険性があるため、すぐにメンテナンスが必要です。

また、メーカーの保証内容がシビアという点も、デメリットとして挙げられます。強風や台風などで物が飛んでくるなどの想定外の出来事が起きたり、施工中の業者による瑕疵が生じて傷がついたりしても、保証されないケースもあります。

2. 見た目がシンプル

ガルバリウム鋼板は見た目がシンプルです。トタンに似ているため、装飾性にこだわりたい人などは「シンプルすぎて物足りない」と感じるかもしれません。

しかし加工しやすい素材でもあるため、アーチ状に丸みをつけて建物にアクセントをつけるなどのアレンジも可能です。また好みの色を選択できるため、色の組み合わせで理想の雰囲気に近づけられます。

建築士

誇大広告も多いので注意

ガルバリウム鋼金は、その耐久性の高さから「メンテナンス不要」と謳われていることもあり、注意が必要です。

金属にしては錆びにくく、耐久性にも優れる素材ですが、劣化はするので定期的なメンテナンスが欠かせません。また前述ですが、傷がつかないように注意したり、他の金属と触れさせないようにしたり、慎重に扱う必要があるデリケートな素材でもあります。

悪徳業者に引っかかって手抜き工事をされないよう、業者選びには注意しましょう。

ガルバリウム鋼板の特徴を知って効果的に活用しよう

ガルバリウム鋼板は鋼板に特殊なメッキを施した素材で、外壁材のみならず屋根材としても使われています。錆びにくく防水性に優れ、耐用年数が長いなど性能が優秀で、おおよそ10〜15年に一度のメンテナンスを忘れなければ、より長く保たせられることもあります。

一方で、傷に弱く、不慮の事故などに対する保証がないケースもあります。また耐久性の高さを全面的にアピールし、メンテナンス不要である旨を伝えてくる悪徳業者もいるため、業者選びには注意しましょう。

建築士

外壁塗装の必要性とは? 塗装を怠った場合のトラブルや必要ない建物も

「外壁塗装の必要性って?」
「外壁塗装しないとどんなトラブルが起きるの?」
など外壁塗装をしなければならない理由がよく分からない方も多いかと思います。

今回は、外壁塗装の必要性や外壁塗装をしなかった場合に起きるトラブルの例を解説します。外壁塗装の必要性を知ることで納得して依頼でき、結果的に建物を守ることにつながりますので、ぜひ最後までご覧ください。

外壁塗装の必要性を解説

目に見える不調がなくとも、定期的に外壁塗装をすることをおすすめします。外壁塗装の必要性が高い理由について、3つに分けて具体的に解説します。

1. 防水機能を維持する

外壁塗装は外壁の防水機能を高め、雨水の侵入を防ぎます。屋根のみならず外壁から雨水が入り込むことで、雨漏りを引き起こすことがあるのです。塗料の表面に作られる塗膜の層により防水性が保たれます。

ただ、塗料にはおおよその耐用年数があり、これを超えると防水を含めた様々な機能が落ちてしまいます。塗料の種類によりますが、10年前後を目処に塗り替えが必要です。

2. 美しい外観を維持する

外壁塗装をすることで、築年数が経過した家も、まるで新築のように美しくなります。一方で外壁塗装が剥がれた建物は見るたびに劣化が気にかかってしまったり、周囲の景観を損ねてしまったりするのです。

また外壁塗装をする際には、これまでと違った色を選ぶこともできます。好みや近所の建物とのバランスなどを考慮しながら、新たな色に挑戦してみるのも良いでしょう。外壁塗装は建物の雰囲気を一新できるという楽しみを秘めているのです。

3. 建物の劣化を防ぐ

外壁塗装は建物の経年劣化を防ぐ働きをしているため、定期的な塗り替えが欠かせません。塗料の塗膜が剥がれてしまうと、外壁材に直接ダメージが入ります。具体的には、湿気に弱い断熱材が腐食したり、土台や基礎部分にヒビが入ったりします。

建物自体を守るためには、見た目に関わらず、塗料の耐用年数によって定期的に塗り替えることが大切です。

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外壁塗装の必要性が低い家もある

外壁塗装の必要性が低い家もあります。まれに悪徳業者が「外壁塗装をするべきです」などと必要以上にあおってくるケースもあるため、あらかじめ知識を身につけておくと安心です。

1. タイルの外壁

外壁がタイルでできている家は外壁塗装の必要が低いです。タイル自体が耐久性に優れており劣化しにくい素材です。また変色しにくいため、美観保持の視点からも安心感ある素材といえます。一方、タイルを保護したり艶を出したりするために、クリア塗装を施すこともできます。

ただし、中には「タイルにも必ず塗装が必要」と営業してくる業者もあるので注意してください。万が一色の付いた塗装をしてしまうと、メンテナンスの手間がかかってしまうため避けましょう。

2. レンガの外壁

外壁がレンガでできている場合には、外壁塗装は必要ありません。レンガは経年劣化による色合いの変化を楽しめる優れた素材です。味わい深いだけではなく耐久性に優れており、長ければ50年くらいは保ちます。

ただ、レンガは定期的なメンテナンスの手間がかからない反面、外壁の雰囲気を変えにくいという難点があります。また基本的にメンテナンスフリーではありますが、地震などにより破損した場合には修繕しなくてはなりません。

3. おおよそ10年以内のサイディング

サイディングは新築してから10年前後の間はメンテナンス不要です。業者からもメンテナンスが要らない旨を伝えられ、保証がつくケースもあります。塗膜が維持されている間は防水性が保たれるので、雨風にさらされても安心です。

ただし、サイディング外壁の防水機能を保つためには、10年に1度くらいのメンテナンスが欠かせません。よく使われている窯業系のサイディングは吸水性が高いため、建物自体の劣化を引き起こしかねません。次に利用される頻度の高い金属系のサイディングも錆びやすいため、メンテナンスが重要になります。

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必要な外壁塗装をしなかった場合のトラブル

外壁塗装をしなかった場合には、想像以上にさまざまなトラブルを招きます。外壁塗装以外の工事費用が発生したり、健康被害を招いたりする危険性があるのです。ここでは定期的な外壁塗装をしなかった場合に発生するトラブルを具体的に解説します。 

雨漏り

雨漏りというと天井からのイメージがあるかもしれませんが、外壁からも起こり得るのです。外壁塗装が年月の経過とともに剥がれて防水機能を失うと、外壁材の劣化した箇所から雨漏りしてしまいます。

また屋根も塗装が必要であり、必要な塗装をしていない場合には、屋根材が劣化して雨漏りを引き起こしかねません。屋根材の交換工事になると費用が100〜200万円と高額になってしまう恐れもあるため、外壁と併せて定期的に塗り替えるのがおすすめです。

断熱材の劣化

外壁のみならず建物の内部にまで雨水が入り込んでしまうと、断熱材の交換が必要になる場合もあります。周囲の解体工事の費用も併せて60〜200万円程度かかると考えておきましょう。

また雨水の染み込んだ断熱材を放置しておくと、人体への健康被害、たとえばアトピーやぜんそくなどのアレルギー症状を引き起こす恐れがあります。断熱材に吸収された水分を流し出すことは難しいため、工事が必要になります。

構造体の劣化

構造体は建物を支えている土台であり、雨漏りによって劣化します。構造体によく使われるコンクリートは吸水性があるため、防水機能を高めるため塗装が施されており、この塗装のメンテナンスが必要です。

もし構造体の劣化を放置すると、建物自体が傾いたり倒壊したりする恐れがあります。修繕工事の費用は劣化の程度によります。

建築士

外壁塗装の必要性を理解して、定期的なメンテナンスを心がけよう

外壁塗装は外観を美しく維持するだけではなく、建物自体を保護する役割を果たしています。日々雨風や紫外線にさらされることで塗料の機能が衰えてくるため、少なくとも10年を目処に塗り替える必要があるのです。

もし定期的な外壁塗装を怠ってしまうと大規模な工事が必要になり、より負担が大きくなります。大切な建物を守るためにも、経済的な負荷をかけないためにも、ぜひ適切なタイミングでのメンテナンスを心がけていきましょう。

建築士

外壁塗装業者を選ぶ際に確認すべきポイントを徹底解説!

外壁塗装業者選びは、納得のいく外壁を仕上げるための重要な工程です。

自分で外壁塗装業者を選ぶ際には、
「外壁塗装業者を選ぶポイントって?」
「外壁塗装業者には種類があるの?」
などの疑問が湧くかと思います。

そこで、今回は外壁塗装業者の選び方を解説します。外壁塗装業者の種類による特徴も紹介しますので、目星をつけるための参考にしてみてくださいね。

外壁塗装業者の選び方

外壁塗装業者の選び方のポイントを3つ紹介します。

第三者の評価や保証を確認することでより安心して依頼できます。確認方法も記載していますので一緒にみていきましょう。

1. 専門資格を保有している職員がいるか

外壁塗装業者が資格を持っているか確認してみましょう。受験資格に実務経験が求められていることも多く、一定以上の知識と経験を有している証となります。

代表的な資格として以下のものがあります。

資格名内容受験資格
一級塗装技能士学科試験と実務試験あり。国家資格。実務経験7年以上
二級塗装技能士学科試験と実務試験あり。国家資格。実務経験2年以上
外壁診断士学科試験。一般社団法人 全国住宅外壁診断士協会が認定。住宅関連事営業、塗装業、左官業、板金業、建材販売業、不動産管理業、住宅リフォーム業、建設業など、協会が当該関連業に携わると認めた職業の実務経験5年以上
外装劣化診断士一般社団法人 住宅保全推進協会が認定。誰でも受験可能(目安、建築または不動産業界の実務経験3年以上)

上記のような資格を有していれば、ある程度の技術が保証されているので思わぬトラブルを防げる可能性が高いです。会社内に資格を保有している職人がいれば全体のスキルアップにもつながるので信頼できる会社といえるでしょう。

資格を持っているかは外壁塗装業者の絶対条件ではないため、保持している業者は仕事のレベルアップに積極的なことが分かり、より安心感があります。

2. 施工実績が豊富か

過去の施工実績から内容や数を参考にしましょう。これまでの実績やお客様の声から、どのような建物を担当してきたのか、どのような要望があったのかを参考にして依頼できるのかを確認します。

もしホームページがない場合には、会社に問い合わせてみてください。技術力が確かな企業であっても、年配の方が多かったり地元に密着したりしている会社はホームページを持っていない場合があります。訪問して会社で実績を見せてもらうのも良いでしょう。

3. 保証がついているか

塗装後に定期点検をしてくれたり、施工内容を保証してくれたりする業者を選びましょう。万が一手抜き工事や施工ミスがあった場合、塗装は寿命よりも早めに劣化します。外壁の障害を放置すれば、建物が紫外線や雨水にさらされてしまい重大な欠陥を招きかねません。

保証期間の目安は5〜10年です。保証期間が長すぎる場合、保証期間の長さを売りにしつつ実際には応じてくれない悪徳業者の可能性があるため避けた方が安全です。

また保証内容については塗装した範囲がすべて含まれているのかを確認します。特に重要なのは剥がれやすい木部や鉄部で、この部分が保証に含まれていなかったり期間が短く設定されていたりする場合は安心できません。

さらに、業者が保証団体や組合に加盟しているかも確認しておくと良いでしょう。保険料が安くなっていたり、業者が倒産しても保証が受けられたりします。

建築士

外壁塗装業者の種類

外壁塗装業者にはいくつかの種類があり、それぞれにメリット・デメリットが存在します。自分の費用や要望に合った最適な業者を選ぶために特徴を確認していきましょう。

大手ハウスメーカー

知名度が高くて実績が多いため安心感のある大手のハウスメーカー。人員が多くさまざまな要望にも柔軟かつ迅速に対応してくれます。住宅を購入したメーカーであれば10年をめどにアフターフォローを提案されることもあり、自らが率先して動かなくとも良い場合があります。

ただ、大手ハウスメーカーは下請け会社に施工を依頼するため中間マージンが発生し、費用が高めになります。また塗装の質は実際に施工する業者によるので、どういった業者へ依頼するのかを確認しておくと良いです。

リフォーム業者

外壁塗装を含めたさまざまなリフォームを依頼できます。内装や屋根、水回りなどの複数の箇所を見てもらえるので、家全体のメンテナンスを一気に済ませることができます。リフォームを希望する箇所が多い方にとっては1つの窓口で済むのでおすすめです。

ただ、こちらも外壁塗装は下請けの業者へ依頼するため、費用が高くつきやすいです。またリフォーム業者を選ぶ場合には、もともと塗装を専門にしていた業者を選ぶことがポイントです。それぞれのリフォーム業者には得意としている分野があるので、外壁塗装に長く携わっていて実績のある会社を選ぶようにしましょうね。

地域密着型の外壁塗装業者

地域の外装専門の業者は中間マージンが発生しないため、料金が低めなことが多いです。また有資格者が多く、技術力の高い職人も少なくありません。地域の気候や土地の事情に詳しいこともあり、よりよいアドバイスが得られることも特有のメリットです。

ただ、地域密着型の外壁塗装業者はホームページを持っていなかったり、あったとしても探しづらかったりするケースも多いです。また人員が不足していて問い合わせにすぐに対応してもらえないこともあるので、知人に紹介してもらったり少しだけ根気強く探してみたりすることが大切です。

訪問販売業者

訪問販売業者は基本的にはおすすめしません。「危険な状態なのですぐに塗り替えた方が良いです」などと、不安をあおるような言い方をしている場合は特に要注意です。

また「今なら〇〇円安くします」「足場代はサービスしますよ」などと安さを売りにしてくる場合も契約は避けましょう。外壁塗装には塗料のほかにも必要経費がかかるため、極端に値引きしてくる場合には手抜き工事をされる危険性があります。

しかし中には良心的な訪問販売業者がいることもあります。インターネットを使う世代が少なく、なかなか依頼が来づらい地域などが該当します。もし「良心的な業者かも」と感じたら、他の業者の見積書と比較したり、過去の実績や評判を確認したりしてから検討してみてくださいね。

建築士

まとめ

今回は外壁塗装業者の選び方について記載しました。

最適な業者を選ぶには複数の選択肢から自分の条件を満たす業者を見極めることが大切です。納得のいく仕上がりのために、最初の業者選びは大切な工程になります。

資格を保有していたり実績があったりと第三者からの評価の高い業者を選ぶことで、より良い仕上がりが期待できます。また十分な保証がついているかどうかも一つの指標にしてください。

業者の種類により特徴が異なりますので、自分の基準を明確にして希望に沿った選択をしてくださいね。

建築士

外壁塗装の種類と特徴を紹介! メリットとデメリットも解説!

外見をより美しくし、建物の耐久性を維持するために必要な外壁塗装。

塗料にはいくつか種類があるため、
「外壁塗装にはどのくらいの種類があるの?」
「どの塗料が建物に最適なのか迷う!」
と悩む方も多いかと思います。

そこで、今回は外壁塗装に使われる塗料の種類や特徴を解説します。

それぞれの塗料のメリットとデメリットも解説していますので、予算や好み、これから建物をどのくらい使いたいかという計画などにより、お好みの塗料を選んでいきましょう。

 1. 外壁塗装の塗料の種類

外壁塗装の主な塗料の種類についてお伝えします。それぞれの塗料の耐用年数と費用相場を掲載していますので、目安にしてくださいね。

塗料の種類耐用年数費用相場
アクリル5〜8年1,000〜1,500円 /㎡
ウレタン8〜10年1,800〜2,500円/㎡
シリコン10〜15年2,500〜3,500円/㎡
ラジカル13〜18年2,500〜4,000円 /㎡
フッ素15〜20年3,500〜5,000円/㎡

表の下にいくほど費用が高くなりますが、耐用年数が伸びていきます。費用のほかにも、定期的に塗り直しをしたいのか、もしくはなるべく維持させたいのか、などによっても左右されますので、予算や好みによって目星をつけていきましょう。 

建築士

2. 外壁塗装の塗料の特徴

外壁塗装の塗料は見栄えや建物との相性がそれぞれ異なります。それぞれの塗料の特徴を深堀りしますので最適なものを選びましょう。

1. アクリル塗料

昔から使われており、多くのメーカーで商品を販売しています。透湿性が高く軒天井などに利用されます。現在はより高性能な他の塗料が存在しますが、扱いやすさから頻繁に塗り直しをする塗装やちょっとしたDIYで選ばれます。

メリット

  • ツヤが綺麗に出る上に色が鮮やかで、バリエーションにも富んでいます。
  • 施工費用を抑えられます。

デメリット

  • 耐用年数が短くこまめに塗り直さなければなりません。
  • 浸透性が高く湿気を吸収しやすいので、降水量の多い地域には不向きです。

2. ウレタン塗料

そのまま使用できる1液タイプと、硬化剤と混ぜて使用する2液タイプがあります。2液タイプは価格が高いですが耐久性が増します。扱いが困難なため、熟練した業者へ任せるようにしましょう。

メリット

  • 弾力性があるため柔軟でひび割れしにくいです。木部の伸縮にも対応でき相性が良いです。
  • 密着性が高く凹凸のある外壁との相性が良いです。細部まで綺麗に塗装されます。
  • 光沢がきれいでツヤのある外観を希望する場合におすすめです。

デメリット

  • 耐用年数が目安10年以内と短いため、建物をある程度長く使っていきたい場合は塗り直しが必要です。

3. シリコン塗料

一般的には「悩んだらシリコン塗料がおすすめ」といわれる程、価格と機能のバランスに優れています。

シリコンの含有量が高いほど機能が高まりますが、業者によっては低いものを選んでいるにも関わらず高い費用を請求してくる場合もあり、信頼できる業者を選ぶことが大切です。

ウレタン塗料と同じように1液型(そのまま使える)と2液型(硬化剤と混ぜる)の2種類があり、2液型の方が費用・耐久性のいずれも高いです。

メリット

  • 透湿性に優れているため、塗膜を維持しやすくカビやコケが発生しにくいです。湿気が発生しやすい立地条件での使用もおすすめです。
  • 断熱、遮熱効果が高く、より快適に過ごすことができる上に環境にも配慮されています。季節による寒暖差が激しい地域にも適した塗料です。
  • 人気が高いので製品数が多く、色や性能、予算によって好みの商品を選びやすいです。シリコン含有量が多いほど機能が高まります。

デメリット

  • 弾力性が低いため、建物のひび割れ防止はあまり期待できません。
  • 高い機能性を求めるほど、費用が高くなります。

4. ラジカル制御塗料

塗料の成分を破壊するラジカルの発生を制御できる、耐久性の高い塗料です。

メリット

  • 塗膜に含まれる酸化チタン(白色顔料)が粉上に浮き上がる「チョーキング現象」が起きにくいです。建物の劣化を防ぎやすく、雨漏りの心配も少ないです。
  • 変色しにくく、汚れもつきにくいため外見の綺麗な状態を維持できます。
  • 木造やコンクリート、サイディングなど多くの素材に使用できます。

デメリット

  • ラジカル制御塗料は光沢のある塗料ですが、ツヤ消しのために添加剤を追加すると耐久性が落ちることもあるため、業者と相談してバランスを決めると良いでしょう。
  • 2012年頃から使用され始めた新しい塗料のため、扱っている業者が限られています。使用経験がないことも考えられますので、ラジカル塗料を検討している場合には業者が経験者かどうかも確認しましょう。

5. フッ素樹脂系塗料

フッ素樹脂を使用して開発された、汚れに強く長持ちする塗料です。質の悪い低価格なフッ素樹脂塗料を使用されたり、下地を雑に塗られてしまったりすると期待通りの効果が得られないため、経験のある信頼できる業者へ依頼しましょう。

メリット

  • 15〜20年と耐用年数がとても長いです。塗装時の費用はかかりますが、塗装を長持ちさせたい場合に適した塗料です。
  • 耐候性が高く外壁塗装に向いています。紫外線や雨風の影響を受けにくく、色あせも起きにくいです。

デメリット

  • 費用がかかります。
  • フッ素樹脂系塗料はツヤ消し塗装ができません。親水性が高いため汚れに強いのですが、ツヤ消しにすると効果を発揮できなくなります。
建築士

まとめ:予算と求める機能から好みの塗料を選びましょう!

今回は、塗料の種類やそれぞれの特徴を紹介しました。どんな塗料にもメリットとデメリットがあるので、予算や建物の立地条件などによって選んでみてください。

施工を依頼する際には、塗料の機能を存分に発揮できるように経験豊富で信頼できる業者へ依頼することが大切なので慎重に選ぶようにしましょうね。

建築士

外壁塗装に適した時期はいつ? おすすめの季節や塗料の種類も解説!

建物の外観の印象を司る外壁塗装。

そんな外壁塗装は定期的な塗り直しの作業が必要になり、その時期をなるべく正確に見極めることが大切です。

必要以上に塗り直すと費用がかさみますが、もし怠ってしまうと建物の傷みが進行することもあり、将来的により大きな修繕が必要になる危険性もあるのです。

そこで、今回は外壁塗装をする最適な時期を判断するために、塗料の耐用年数やセルフチェックの方法について紹介します。

また、外壁塗装に最適な季節についても解説しますので参考にしてみてくださいね。

外壁塗装に適した時期

外壁塗装の時期を知るための目安が、塗料の耐用年数です。

塗料の種類ごとの年数や、塗り直しにおすすめの塗料について紹介します。

1. 塗料の耐用年数を目安にする

外壁塗装の塗り直しの目安時期は、一般的には10年だといわれていますが、実際には建物に使用した塗料の種類などによって異なります。

外壁塗装の塗料にはいくつか種類があり、費用もさまざまです。

塗装の種類耐用年数費用相場
アクリル塗装5〜8年1,000〜1,500円/㎡
ウレタン塗装8〜10年1,800〜2,500円/㎡
シリコン塗装10〜15年2,500〜3,500円/㎡
ラジカル塗料13〜18年2,500〜4,000円/㎡
フッ素塗料15〜20年3,500〜5,000円/㎡

耐用年数の長さに比例して、値段が高くなりますので、ご家庭のお財布事情も考慮すると「なるべく安く済ませたい」と思いますよね。

しかし安すぎると頻度が多くなってしまい、塗り直しのたびに足場代や人件費などの出費が増えるため余計にお金がかかる可能性があります。

一方で長期間放置していると、塗料が剥がれむき出しになった部分から建物が傷み始める危険があるため、耐用年数を参考に外壁塗装の時期を検討してみてください。

2. 塗り直しにおすすめの塗料は?

塗り直しの際には、シリコン塗料、もしくはラジカル塗料がおすすめです。

シリコン塗料は耐熱性や耐水性に優れているので、太陽光が強く降り注いだり、雨風が強かったりしても建物を守ってくれます。

また、湿気を逃しやすい塗料なので、カビやコケを防いでくれ、見栄えを保ってくれるのです。

ラジカル塗料は、汚れが付着しにくく、あらゆる素材の外壁を塗装することができます。

また、耐用年数が長いため長期的に見るとコストパフォーマンスに優れています。

これから外壁塗装をする方は、シリコン塗料、もしくはラジカル塗料をぜひ検討してみてくださいね。

建築士

外壁塗装の時期を知るために日々できるセルフチェックの仕方

素人でも簡単に外壁の状態を知ることのできる方法を紹介します。

今日からすぐに実践できるものばかりですので、いち早く異変を知るための手がかりとして活用してみてくださいね。

1. ひびが入っている・剥がれてきている

画像は写真ACより引用

外壁にひびが入っていたり、はがれていたりする場合は、早急に外壁塗装をするべきです。

経年劣化による塗装した面の劣化は、塗り直すことできれいになります。

また、外壁塗装は単に見た目をきれいにするだけではなく、建物を守ることにつながるような施工も行います。

例えば、外壁の汚れを落とすための高圧洗浄や、隙間を埋めるためのコーキングなどを施すことで、結果的に建物の劣化を防ぐのです。

ただし、もし塗面よりも深くひびが入っているなどした場合は建物の構造体に問題があり、補修が必要になることがあります。

もし不安な場合には、専門の業者に点検してもらい問題点を明らかにしましょう。

2. チョーキング現象が起きている

チョーキング現象とは、外壁を触った際にチョークの粉のようなものがつくことです。

チョーキング現象の起こる要因としては、外壁が紫外線や雨風にさらされることで塗料に含まれる合成樹脂や添加剤が劣化することが挙げられます。

外壁を保護する樹脂や添加物が劣化することで、色を付けるための顔料が粉の状態に戻ってしまいチョーキング現象が発生します。

万が一、塗料の耐用年数よりも早めにチョーキング現象が発生した場合には、施工手順の不備か、気候・環境的な要因が考えられますので、工事を依頼したところとは別の業者へ依頼し今後の対策について相談すると良いでしょう。

3. カビ・コケが生えている

外壁にカビやコケが発生している場合、塗り替えが必要な時期の目印になります。

外壁に発生したカビやコケはアレルギーの原因になりうるので、住んでいる人にも悪影響を及ぼす危険性が潜んでいます。また放置すると建物の劣化が加速する恐れがあるため、早めに外壁塗装をするようにしましょう。

例えば、海や川が近い、建物が低い場所にあり霧が発生しやすい、雨が多く降るなど湿気が多い場所はカビやコケがより発生しやすいです。

建物と建物の間が狭く、通気性が良くない場合にも湿気がこもりやすく、外壁が劣化しやすいといえるでしょう。

カビやコケが発生した場合には、外壁塗装の相談をしながら建物の状態を見てもらうことをおすすめします。

建築士

外壁塗装の工事に適した時期

画像は写真ACより引用

外壁塗装には最適な季節がありますので、その時期に備えて早めに準備を整えていきましょう。

1. 春と秋が良い

塗料をしっかり乾燥させることができ、見栄えはもちろん塗料が持つ機能も落とさずに乾かすことができます。

依頼したい人が殺到する時期でもあるため、少なくとも2ヵ月以上前から動き出すようにしましょう。

乾燥させやすさを考えると夏も良さそうですが、外壁塗装の工程によってはエアコンが使えなくなり、窓も開けられない場合があるため暑い日に過ごしにくくなります。

もし夏に作業する場合には、気温が上がる日中は作業を中断してもらえるなど融通がきく場合もあるため、事前に確認するようにしましょう。

2. 梅雨と冬は外壁塗装ができない恐れも

梅雨と冬は塗料を乾燥させるのが難しく 、外壁塗装が困難なので注意しましょう。

12月ごろまでは、年内に施工を終わらせたい人々の注文で忙しくしていることもあります。

この時期には、やがて来るベストシーズンである春や秋に向けて計画を立てる時期に充てるようにしましょう。

外壁塗装のタイミングは塗料の耐用年数を目安に! ベストシーズンは春と秋!

今回は、外壁塗装の時期の目安についてお伝えしました。

外壁塗装の時期をなるべく正確に見極めることで、見栄えがよくなる他に、塗料の機能を損なわないため建物を守ることにもなります。

また、塗料の種類により耐用年数が異なるので、塗り直しの時期を知るための目安にしてみてください。

ただし立地条件や天候により一概に判断できない場合もあるため、ある程度の年数が経過している場合まずはセルフチェックをしてみることをおすすめします。

見た目や触った感触によりその場で判断できるので、セルフチェックもそこまで難しくありません。また、日頃からなるべく外壁の様子に目を配り、適切な時期に施工をできるように準備してみてくださいね。

建築士