外壁塗装

外壁塗装の費用の相場を知り、安心できる外壁塗装業者を選ぼう!

「外壁塗装の費用相場を知りたい!」
「外壁塗装をなるべく安くしたい」

外壁塗装の費用は地域や塗料の種類により左右されますが、おおよその相場が存在します。

費用を知ることは、事前に貯金して備えたり、時期を検討したり、業者を選んだりするために役立ちます。

そこで、今回は外壁塗装の費用や安く契約するための制度・業者選びについて深掘りしますので、外壁塗装を検討している方はぜひご覧ください。

外壁塗装の費用の相場について

早速、外壁塗装の費用の目安や内訳を解説します。

悪徳業者にひっかからないためにも、相場の費用を確認しておくと安心です。

1. 外壁塗装の費用相場はいくら?

30坪前後の自宅の場合、外壁塗装の費用は60〜120万円になります。

もしこの金額よりも極端に外れている場合には、悪徳業者の可能性があるため注意が必要です。

高い場合には正規の値段よりもつり上げている可能性があり、低い場合には必要な工程を省いた上で安さをアピールにしていることが考えられます。

外壁塗装は正規の値段で請け負ってくれる業者を選ぶことで、安全に工事を任せられますので、目安の金額を参考にしてください。

2. 塗料ごとの費用の違い

外壁塗装の費用は塗料の種類にも左右されます。

以下、塗料による違いをまとめました。

なお、中塗りと上塗りの2回分の費用を算出しています。

塗料の種類耐用年数費用相場30坪前後の費用
アクリル5〜8年1,000〜1,500/㎡20万円前後
ウレタン8〜10年1,800〜2,500円/㎡25万円前後
シリコン10〜15年2,500〜3,500円/㎡30万円前後
ラジカル13〜18年2,500〜4,000/㎡35万円前後
フッ素15〜20年3,500〜5,000円/㎡40万円前後

塗料の耐用年数や機能性が優れるにつれて、費用が高くなっています。

アクリルであれば、20万円と一番安くすみますが、万が一5年後に塗装し直さなくてはならなくなる場合、改めて20万円出費することになります。

高い塗料は一時的に出費がかさみますが塗り直しの期間が長く、メンテナンスの手間もかかりません。

それぞれの塗料のメリット・デメリットを知った上で、最適な塗料を選んでいきましょう。

3.外壁塗装の費用の内訳とは?

外壁塗装にかかる諸経費を確認します。

塗料以外にも外壁塗装には経費がかかるため内訳をご覧ください。

外壁塗装の費用の内訳費用相場30坪前後の費用
足場代700円〜1,000円/㎡150,000〜200,000円
高圧洗浄高圧洗浄にかかる費用は200円/㎡バイオ高圧洗浄は250円/㎡が費用相場です。 25,000〜30,000円
養生、飛散防止ネット400〜600円/㎡40,000〜60,000円
シーリング(ひび割れなどの補修)50,000〜150,000円
廃棄物処理20,000円
合計400,000〜500,000円

業者の中には「費用の一部を無料にしますので、安く済みますよ」などと勧誘する悪徳業者もいますので、それぞれの相場を知っておき正しく値引かれているのかを確認しましょう。

しかし、そもそも必要経費を無料にする業者は手抜き工事をされる危険性が高いので選ばない方が安心です。

建築士

外壁塗装の費用を安くすませる方法

外壁塗装の費用を少しでも安く済ませたい方に、保険や自治体の制度、業者の選び方を紹介します。

知っているかどうかで費用が数十万円単位で変わることもあるので、ぜひ最後までご覧くださいね。

1.火災保険・地震保険を使う

外壁塗装は火災保険で塗装費用を賄うことができる場合があります。

火災保険には大きく分けると以下の3種類あり、それぞれ補償範囲が異なります。

  1. 住宅火災保険は、火災に加えて風災や雪災などの自然災害によって外壁塗装が必要になった場合、費用が補償される可能性があります。
  2. 住宅総合保険は、住宅火災保険の補償内容に加えて、飛来物や車の落下や衝突、水害や水漏れも含まれます。また、盗難の際の泥棒による外壁の破損にも適用される可能性があります。
  3. オールリスクタイプは比較的新しい種類の保険で、住宅総合保険よりもさらに広く補償します。

それぞれ補償範囲が異なるため自分がどの種類の保険に入っているのかを調べておき、必要な時に使えるようにしておくと安心ですね。

また、地震や津波によって生じた火災や損壊などの損害は、基本的に地震保険の補償範囲のケースが多いので注意しましょう。

建築士

2.自治体のリフォーム支援の制度を活用する

外壁塗装は、各自治体の助成金や補助金などの支援制度を利用することができる場合があります。

金額おおよそ10万〜20万円助成される場合が多く、塗装費用の約10〜20%が補助されるお得な制度です。

以下、一部地域の助成制度を紹介します(令和2年12月時点)。

地域制度名上限金額
東京都世田谷区環境配慮型住宅リノベーション推進事業補助金20万円(住宅リノベーション工事を単独で行う場合)
東京都品川区住宅改善工事助成事業(エコ&バリアフリー住宅改修)20万円
東京都渋谷区住宅簡易改修工事費助成10万円
北海道札幌市札幌市住宅エコリフォーム補助制度10万円
栃木県宇都宮市令和2年度の住宅改修補助制度10万円

引用:

工事を始める前に申請する必要があり、抽選で適用できるかが決まる場合もあります。

断熱塗料や遮熱塗料など環境に配慮した塗料に限定されたり、住宅には適用されなかったりなど制度ごとに条件が異なるので、詳細は自治体の問い合わせ窓口で確認してみると安心です。

3.適正な価格の業者に依頼する

安ければ安いほど良いということではなく、適性価格で施工してくれる業者にお願いするようにしましょう。

手抜き工事をされると、後々不必要な塗り直しや修繕が必要になる場合があるためです。

また、費用を抑えるという点では、地域で活躍する外壁塗装業者がおすすめです。

業界に長くたずさわってきたベテランの方であれば技術的にも安心感があります。地域密着型の業者なら、仕入れから手配まで全て自分たちで行うため、中間マージンが発生せずにすみます。

大手業者は過去の施工数が多いため信頼性が高いといえますが、費用が高めにつくこともあります。

それぞれのメリットを理解した上で、適性価格で請け負ってくれる業者さんを選抜するようにしましょう。

外壁塗装の費用は相場を知り適正価格で契約しよう!

外壁塗装の費用について紹介してきました。

「なるべく安く済ませたい」という気持ちは大切にしながらも、通常は相場通りの費用で契約することになるかと思います。

保険や各自治体の助成制度を利用することで、補助金がもらえる場合もありますので、工事の契約前に確認しておくと安心ですね。

適正価格で請け負う優良業者さんにお願いして、大切な建物を守る外壁塗装をしていきましょう。

建築士

外壁塗装の流れや所要期間の目安を知って安全に契約しましょう

建物の印象を司る外壁は、約10年に1度メンテナンスが必要になります。

頻繁に行うものではないためどのような流れで進むのか分からず、「外壁工事をしたいけど、仕事やプライベートの都合上どんな日程で進むのかを知りたい」

という疑問をお持ちの方も多いかと思います。

それぞれの工程にかかる日数を知ることは、業者の説明をよりスムーズに理解できたり、工事の間の生活をイメージしやすかったりとたくさんのメリットがあります。

また、中には必要な工程を省く悪徳業者も存在するため、騙されないためにも目安となる期間について知っておくことが大切です。

外壁塗装の流れや期間に加えて、外壁工事を始めるまたにやるべきことについてもまとめましたので、失敗せずに外壁工事を進められるようにぜひ確認してみてください。

外壁塗装の流れ・所用期間は?

外壁塗装の工程や、工事前に確認すべき内容についてまとめましたのでぜひご覧ください。

 1.外壁塗装の流れ・期間の目安

最低でも2週間は見ておくようにしましょう。

おおまかな流れは以下の通りです。

工程所要期間工事内容
1仮設足場、シート設置1日作業員が上に登って作業するための足場を作ります。また建設基準に基づき、防音かつ安全のためにメッシュシートをかけます。
2高圧洗浄、バイオ洗浄3日外壁塗装前の欠かせない工程です。ほこりやカビ、汚れに加えて剥がれかかった塗料をしっかり落とすことで、後に塗る塗料をより定着させます。洗浄は1日あれば完了しますが、乾燥させるために48時間程用[渡邉5] かかります
3下地処理1日〜土台となる外壁を調整する工程です。ひび割れやモルタルの補修、シーリングの打ち替え・打ち増しなど、建物の状態により必要な処置を施します。細かい作業ですが必要不可欠な工程なので軽視する業者は要注意です。どの程度の日数がかかるかはその建物の状態によりますので、見積もりの段階で確認しておくと良いでしょう。
4養生半日〜塗装をする際に、塗料が周辺に飛び散っても大丈夫なように周辺を保護する作業を養生、もしくはマスキングと呼びます。マスキングテープやビニールシートなどで、手すりや植物、周辺に置いてあるバイクや自転車などを包んだり覆ったりして、飛散した塗料から守ります。
5養生・下塗り3日〜通常、下塗り・中塗り・上塗りの合計3回塗装します。下塗りでは「シーラー」と呼ばれる接着剤のような役割を果たす塗料を塗ります。中塗りと上塗りで使う塗料が外壁に染み込まないようにしたり、より色みを鮮やかにしたりなどの効果があるといわれています。外壁の状態によっては、下塗りが2回必要なこともあります。
6中塗り1日2回目を中塗り、3回目を上塗りと呼びます。上塗り1回だけではどうしてもムラができるため、中塗り・上塗りの2回に分けることできれいに仕上げられるのです。色がより映えて、耐久性も増します。中塗りが終わり、しっかり乾燥させてから上塗りの作業に入るため1日ずつかかると計算します。
7上塗り1日上塗りは中塗りと同じ塗料を使います。一戸建ての場合は、基本的に中塗りと上塗りは同じ色・濃さの塗料を使います。大きな建物で複数人の職人が作業に取り掛かる場合には、仕上げに影響が出ない範囲で中塗りと上塗りの色を変えて、誰が見ても上塗りしていない部分が分かるように工夫することがあります。
8点検・足場の解体塗り残しや仕上がりなどについて確認が終わったら、養生で使用したテープ類を剥がし足場を解体します。足場がなくなると建物全体をくまなく見ることができるようになるため、塗り残しや周辺に塗料が飛び散っていないかなど、最終的に確認しておくと安心です。

2.外壁塗装の流れ・日数について確認すべきこと

外壁塗装に入る前の打ち合わせの段階で、上記のような流れや期間になっているのかを確認しましょう。

業者さんによっては工程表をくれる場合があります。

もし1週間程度で完了するといわれた場合には、必要な工程が省かれている可能性があるため全ての工程や使う塗料について確認してください。

下地処理をしなかったり、中塗り・上塗りの工程を踏まず1回で終わらせようとしたりしている可能性が考えられます。

業者の方の打ち合わせを受け身の姿勢で聞くだけではなく、一般的な基準から大きくそれていないかどうか確認するようにしましょう。

建築士

外壁塗装の前後でやるべきことは?

外壁塗装の工事に入る前にやるべきことについてまとめましたので、確認してください。

1.最初に外壁塗装の業者へ連絡する

業者に連絡をして建物の状態を見にきてもらうための約束を取り付けます。

業者の方が、調査した内容をもとに施工内容や見積もりをもらえますので、複数の業者へ連絡して相見積もりを取るのも良いでしょう。

ただし、極端に安い場合にも、値段にすぐに飛びつかず、なぜ安く済むのかを確認してください。

外壁塗装は正しい工程を踏めば10年は保ちますが、手抜きの施工をされると2〜3年で塗り直さなければならなくなり、結果的に高くついてしまいます。

目先の安さにとらわれずに、着実に工程を踏む業者を選定するようにしましょう。

2.外壁塗装前後の近所の挨拶周り

工事の1週間前になったら、ご近所へ挨拶に行くことをおすすめします。

親切な工事業者の場合は依頼主に代わって回ってくれることもありますが、事前に自分自身の口から話しておきましょう。

「二度手間なのでは?」と思うかもしれませんが、近所の方と良好な関係を築くためには直接話す方が良いですし、仮に工事業者の方が回る際も事前に依頼主が挨拶しておく方が話しやすいですよね。

近所の方へ具体的に伝える内容としては、工事の音による騒音、塗料の匂い、車や足場による場所取りなどが挙げられます。

ご近所の方が過ごし方を変えたり、心構えを準備したりすることができるでしょう。

事前に誠意を示すことで、万が一トラブルが発生した際にも少しは対応しやすくなるので、必ず工事へ入る前のご近所周りは怠らないようにしましょう。

3.外壁の周囲にあるものを片付ける

外壁塗装をする際には、家の周囲にある車やバイク、自転車、植物などは出来る限り片付けておくと安心です。

外壁塗装をする間は業者の方が何周も歩き回るため、気をつけていてもぶつけたり汚れたりする可能性があります。

もちろん塗装前には塗料がつかないように必ず養生しますが、もし移動できるものがあれば避難しておく方が良いです。

特に植物などの塗料がついたら取り返しのつかなくものについては、なるべく自宅の中に移動しておく方が良いでしょう。

また、足場を組む際にスペースを確保するため、車やバイクなどは別の駐車スペースを用意することになる場合もあります。

業者の方がより安全に作業できる環境をつくるためにも、外壁の周囲にはなるべくものを置かない方が良いということを念頭に置いておきましょう。

建築士

初心者の方も外壁工事の流れを知っておくと安心です!

今回は、外壁塗装の流れや期間の目安をお伝えしました。

外壁塗装は事前準備から工事中まで気遣うことがありますが、事前に知っておくことでより安全に作業が行われます。

基本的には業者の方に任せれば安心ですが、中には必要な工程を省いて作業する悪徳業者も存在しますので、今回の内容を業者選びの際の参考にしてみてください。

建築士